
薔薇の舞踏会 = Bal de la Rose は、モナコ公室が主催するチャリティガラです。
プロデュースはCHANELのデザイナーであるカール・ラガーフェルド氏が毎年されていました。
2019年のプロデュースは彼がする最後の年となりました。
「ガラ」というのはフランス語が語源となる言葉で、社交の場は様々あれど、その中でも特別な社交の場であることを意味し、この場合、モナコ公室がわざわざ主催する社交の場の中でも特別な会が、Bal de la Rose である、という意味になります。
社交の中でも特別な会=ガラにチャリティの要素が組み合わさっているものがチャリティガラで、モナコ公室が関わる様々な慈善団体の中でも、「プリンセスグレース財団」への寄付を集めるために開催されているのが、Bal de la Rose です。

では、その「プリンセスグレース財団」という団体が、何をしているのか?という疑問が湧きます。
そのチャリティがどこに寄付されて、それが、どういう使い道になってるのでしょうか?
2017年に公開されたデータになりますが、まず、人道・小児医療研究への寄付。
人道/小児医学研究
- 3,170,000ユーロモナコ病院の新しい小児科のための機器の購入を約束する
- フランス国内62の小児科病院で2307人の子供を支援するための€634,980
- 医学研究所を支援する
- 165,000ユーロ(15年間で合計1,393,292ユーロから)の3つの実家の建設と改装
- €26,000クリスマスプレゼントとして地元の人道協会に贈呈
- €23,000国際人道的活動
文化的慈善団体
- 若いアーティストや学生への助成金
- 24,000ユーロプリンスピエール財団から優勝したアーティストに授与
- €191,625プリンセスグレースアイルランド図書館の運営に専念
- €204,562ブティックの運営に専念
“ Bal de la Rose”は毎年春に行われます。これは財団の主要な財源(2017年は442,249ユーロ)、そして寄付(2017年は202,449ユーロ)です。
寄付の100%は子供たちのためになる人道的活動に捧げられています。
「誰でも参加できるんですか?」って、そんなことはありません。
天皇陛下が出席するパーティに、天皇陛下と1mの距離で一緒にダンスが踊れるパーティに、誰でも入れるわけではありません。
でも、モナコに在住し、エコール ド プロトコール モナコ というプロトコールマナースクールが存在して(畑中由利江学院長)、
そういう世界での活躍を願う人に本物の舞踏会に出席させてあげたいという畑中先生の気持ちがあって、↓

EXPLORERS CLUBを創立した加藤FDが存在し、
そこに、どのように継承されてきたか理解した私たちが参加しました。↓

参加する舞踏会は、ドレス着て、料理をいただいて、踊って、写真撮るだけのためではありません。
上述の様々な支援をするための財団があり、それを公室が応援し、主催者となってイベントを立ち上げ、大公やロイヤルファミリーの多くが出席して多額の寄付が集まる文化を作り上げ、そこに集う人たちに社交の中から慈善活動に参加する機会を与え、それを拡大しながら継承していく。
それを継承するための1人として出席してきました。
つづく