
いよいよ薔薇の舞踏会当日です。
目の前にコート・ダジュールの海が広がり、一歩外に出たらプライベートビーチ。
普段から住んでる美しいヴィラから出発し、主人にエスコートしてもらい、所有している赤いフェラーリに乗り、南仏の街にキラキラした太陽に海を見ながらアペ会場に向かう。

アペ会場は、伝統あるエルミタージュホテルへ
これからの舞踏会の緊張と期待にドキドキしながら、会話を愉しむ。
周りにも紳士淑女がタキシードとドレスを纏ってアペを愉しんでる。
その中の景色の一部となってる嬉しさ。

さあ、舞踏会へ行こうかという声で席を立ち、バレーパーキングのスタッフにプロトコールと経験を積んでたくましくなったパートナーがチップをかっこよく支払い、赤いフェラーリまでエスコートしてくれる。
私は彼のことを全信頼し、エレガントに乗り込む。
(ボリュームがあるドレスに17センチのハイヒール、車体が低いフェラーリに素敵に乗ろうと思ったら、男性のエスコートはマストです)
ヨーロッパの社交では、男女ペアでパーティーに参加するのが基本です。
エスコートはペア競技なのです。
お互いの信頼関係があり、初めて成り立ちます。
スーパーカーが立ち並ぶ、カジノ広場を通ったときには、観光客から沢山のカメラを向けられる。
去年までは、私がスーパーカーの写真を撮る側だったのに。
撮られる側の景色は全くの別世界。
↑そして、スポルティングクラブへ到着。
到着したら、3台のカメラが私と主人のもとへ一気に集まる。
まるで、映画の中に入ったよう。
しかし、モナコのゴッドファーザーはよく言う。
【映画が俺らを模倣してるんだ】
これはおとぎ話でもなく、リアルな舞踏会である。
赤いフェラーリと主人のジェントルマンなエスコートに美しいドレスやアクセサリー、香りが私を自然と背中を押してくれ、自然な笑顔で堂々とパパラッチの前を歩く事ができた。

今年のテーマは「リビエラ」。
リビエラとは、フランス〜イタリアにかけての保養地(リゾート地)として名高い地中海沿岸の地名です。
カールにとってのリビエラは、モナコからサントロペまでのフレンチリビエラだったみたいです。
理由は会場の絵に描かれていたのです。
(モナコのゴッドファーザーに教えていただきました)
CHANELのデザイナー、カール・ラガーフェルドが最後に作り出した舞踏会は何を伝えたかったのか?を会場中探しました。

ワクワクしながら、会場のデザインや参加者(生き方)をしっかりと目に焼き付け、自分の席に着席。
(フランス式の席次でした)
王室のファミリーが横を通ったのですが、纏うオーラが独特でSPに囲まれながらの登場を見た時には、私はどんなところに来てるのか?何をしてるのか?が更に理解出来ました。
去年からヨーロッパのパーティーに参加し、ほぼ毎回お会いするイタリアのプリンスとも挨拶を交わし軽く会話する。
最初は、自分がどこに来てしまったのか分からなくなっていたが、今ではしっかりと認識できるようになった。
↓テーブルはこんな可愛らしいセットです。

パーティーや舞踏会へ行く時、何を見るのか?を必ずテーマを持って参加します。
今回のテーマは、「同世代を探せ。そして、どんなことをしてるのか想像する」でした。
探したのですが、こちらの世界の住人は年齢不詳が多いのです。
私と同世代は会場の中の2〜3割くらいなのかな?と思います。
よく分からなかったので、肌の質感で、想像はしてました。
どこか王室の娘かな?
結婚してこの世界に来たのかな?
何かのビジネスで成功して来たのかな?
モデル?
デザイナー??
テーマを持って参加すると気づきがあります。
今回の気付きは、私も年齢不詳な生き方を纏いたいです。
何歳とか、肩書きとか、何してるか分からない。
ただただ、美しい生き様を背中で示せる女性になりたい。というのは、はっきりしました。

席に着席し、笑談を愉しみます。
パーティー中の会話は、何を話すと思いますか??
仕事のことなんて、一言も話しません。
もちろん井戸端会議のような会話もいたしません。
何を話すのでしょう??

会話の内容は、この会場を愉しみ尽くすこと。
それから、未来に向けての会話です。
ディンギーヨットで海峡横断チャレンジ!
クラシックカーで東京オリンピックに向けて、モナコ→日本を走らせ、ユーラシア大陸を一つにするというスローガンを掲げてのピース&カルチャーラリーに参加するんだ!
私は、今年はトランペット演奏者になることをチャレンジします。
それから、日本でガラパーティーを主催したり、未来に向けての会話を愉しみ、素敵な時間を過ごします。
人生は何をしてきたか?でその人の顔に刻まれていきます。
高め会える仲間との会話は、更に私のエネルギーとなっていきます。

笑談をたのしんでいたら、いよいよパーティがスタートします。
カールの追悼からスタート。
天井から降りてきたカール・ラガーフェルドの特大のパネルには、彼の後ろ姿が描かれており、その右手には彼のルーツとなるカメラが描かれていました。
カメラ越しから覗くモデルたちの衣装を見ていて、もっとこうしたらいいのに。とずっと思っていたそうです。
そこから、彼のデザイナー人生がスタートし、モードの王様、カールが誕生したのです。
偉人は亡くなってまでも、人々に大きな影響を及ぼすのですね。
SHOW MUST GO ON
この言葉は、奇しくもカール・ラガーフェルドへの追悼の最後の言葉として司会者の口から述べられた言葉でした。

追悼が終わり、トンボラが終わったら、ショーのスタートです。

テーブルでご一緒だった、ホスト・ホステスは、なんと今年で4回目だそうです。
毎回テーマが違うそうですが、今年が1番良い舞踏会だと絶賛されていました。
5回〜10回に1度くらいの割合で当たり年があるそうですが、今回はその当たり年だねと、何回も出席されてる方から教えてもらいました。
ポップですが、主催はモナコ公室で、隣で王室関係者が踊ってるような格式高い舞踏会です。

次々とショーが繰り広げられていきます。
一つも見逃さないという気持ちで真剣に見ました。

リビエラには、カールの邸宅もあります。
いわば、ホームです。
自分の死期を分かっていたと言われてます。
そんな中、愛するリビエラというテーマを選びプロデュースした。
もっと人生を愉しめよ!というメッセージをしっかりと感じ取り、受け止めました。

カールの愛するホーム、リビエラに私も移住をスタートしチャレンジが始まったところにこの舞踏会。
なんて言えばいいのか、、、。
カールから応援されてるように感じました。

今回の舞踏会は人生の先輩の背中、生き様を感じ取り、自分の生き方の指針となるヒントを沢山受け取りました。

初の薔薇の舞踏会でしたが、期待を超えるんだなと予想をしてましたが、その予想を更に超えたものとなりました。

SHOW MUST GO ON
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